新人の頃、僕はあるプロジェクトで大きな責任を背負っていた。そのプロジェクトは多くの人が利用するサービスに影響を与えるもので、緊張とプレッシャーでパフォーマンスが上がらなくなっていた。そんな時、ある上司から教えられた言葉が、私の心に強く残っている。
私は当時の上司に相談した。
「この仕事は僕には荷が重い。ミスしたらウン万人が使ってるサービスに影響が出るし、最近具合もよくないんです」
と伝えた。
すると上司はこう言った。
「でも別にお前が失敗したところで、誰かが死ぬわけじゃないじゃん。それにお前が失敗したってせいぜい怒られるだけだろ。殺されるわけじゃねーんだから何とかなるっしょ。お前に任せてるのは会社なんだからお前が努力したうえで失敗したらそれは任せた側の責任なんだから、自信もってやれよ。」
この言葉には大きな意味がある。命に関わらない失敗からなら学ぶことができるし、自信を持ってチャレンジする大切さも感じられる。確かに、誰かの命に係わる仕事には適用できないかもしれないが、こういった開き直りも、かえって良い結果につながることもある。
また、この言葉には、組織としての役割や社会の仕組みを理解する重要な示唆も含まれている。
「お前に任せてるのは会社なんだからお前が努力したうえで失敗したらそれは任せた側の責任」という部分で、組織として失敗を受け止め、リスクを分散させる役割、指揮命令系統の意義、責任と権限の表裏の関係性といった、組織論において重要な考え方を的確に示唆しているのだ。
ただし、この記事で紹介した上司も、実際に僕が失敗したら怒鳴り散らしていたかもしれない。しかし、彼の言葉は自信を持ってチャレンジすることの重要性と、組織で仕事をするという事の意味を教えてくれるものであり、今でも私にとって大切な教訓となっている。
もちろん、重大なミスにつながるような仕事には慎重さが求められるが、命に関わらない失敗から得る教訓や経験は、間違いなく成長に繋がる。
会社員としての新しい仕事、未知の分野への挑戦に腰が引けてしまうときにはの言葉を胸に刻んでおくと、自信を持ってチャレンジする糧になる。
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